資源ノート

田麦山の生活舞台


田麦山地区は、長岡市川口地域の南部の山間地で、北部の西川 口地区に通じる県道で川口中心部と結ばれていまます。四方を標 高三、四百メートルの山地に囲まれ、南から北へ貫流する相川川とその 支流域に形成された複数の盆地に集落や農地を形成しています。 中心部の 集落と集団離村した小高、山ノ相川を含む 6 集落で 村を構成してきました。平成 (2010)年 月川口町の長岡 市との合併に伴い、長岡市川口田麦山となり、 集落に約120 世帯480人が暮らしています。



地域資源の捉え方


 地域の中には様々な資源が眠っています。周囲を取り囲む里山に自生する樹木や、美しい棚田の風景、お年寄りが長年培ってきた手仕事の技術、地域独自の助け合いの仕組み、季節を知らせる伝統的な行事など、挙げていけばきりがないほどです。
 しかしこうした資源は普段見慣れたものであることから、つい見過ごしてしまっていることが多いのが現状です。地域づくりにおいては住民自らがこうした地域資源の価値を再認識し、現在の状態がどのようになっているかをきちんと把握した上で、新たな形で活用・再生していくことが重要です。なぜならそれがその地域らしさを取り戻す唯一の方法だからです。
 その資源を活かす知恵や技術が、地域内の自給や相互扶助の仕組みを支え、持続可能な地域社会をつくります。ですから私たちはないものねだりをするのではなく、今そこにあるものを最大限に利用して、その地域の個性を際立たせていく必要があるのです。

地域資源活用の考え方

 地域資源には大きく分けて二つのタイプがあります。一つは地域外には持ち出せない資源、もう一つは地域外に持ち出せる資源です。
 前者は地域の風景や歴史遺産、伝統文化などがそれに当たります。これは内外を問わず、人をその場に招き入れるための整備が必要になります。例えばそうした資源同士を上手く結び合わせて新たなグリーンツーリズムのコースをつくったり、それをきちんと案内する人を育てたりといったことを行えば地域の魅力は何倍にも膨れあがります。
 後者は地域内で生産・加工されたモノや情報などがそれに当たります。これは商品開発が可能な資源といえます。例えば山で採れた食材を、一般家庭ではどのように加工調理、或いは保存しているかを調べてみると、その地域ならではの個性が浮かび上がってきます。その個性を際立たせながら試行錯誤を重ねれば、多くの人の心を射止める商品にするのも決して夢ではありません